THREE ZONES
在宅用・持ち出し用・日常用の3つに分ける
備蓄の目的が違えば置く場所も違います。在宅避難で使う大量の水やトイレ、避難時に持つ最小限の袋、普段から食べるローリングストックを分けます。
| 区分 | 主な物 | 置き場所の考え方 |
|---|---|---|
| 在宅用 | 水・食料・トイレ | 低く安定し、複数箇所へ分散 |
| 持ち出し用 | 水・薬・ライト | 玄関や寝室から取りやすく |
| 日常用 | 食品・飲料 | キッチンで古い物から使う |
在宅用は量が多くなるため、持ち運びやすさより安全な保管を優先します。水、食料、トイレを同じ日数でそろえつつ、家の一部へ近づけない場合にも使えるよう数か所へ分けます。
持ち出し用は、背負って安全に移動できる重さが上限です。7日分をすべて詰めるのではなく、薬、連絡情報、少量の水・食品、ライトなど、避難開始時に代替しにくい物を優先します。
日常用のローリングストックは、キッチンで見える場所へ置きます。非常用と書いた箱へしまい込まず、普段の献立で使い、残量が下限を下回ったら補充します。
三つの区分は完全に別の商品である必要はありません。日常用の食品を在宅備蓄として数え、その一部を持ち出し袋へ小分けするなど、重複を避けながら管理できます。
SAFETY
重い物は低く、割れ物は落下させない
水は1Lで約1kgです。ケースを高い棚へ置くと、地震時の落下や棚の破損につながります。家具の固定や床の耐荷重も確認します。
- 重い水・缶は下段へ
- 高齢者が使う物は無理なく届く高さへ
- 扉や引き出しが揺れで開かない工夫
- 廊下・出入口・窓をふさがない
水のケースや缶詰を高い棚へ置くと、地震時に人へ落下する危険があります。収納効率だけで判断せず、重い物ほど床に近く、軽い衛生用品ほど上へ置くのが基本です。
低い位置でも、扉が開いて通路へ飛び出すことがあります。扉の留め具、滑り止め、収納ボックスを使い、寝室や避難経路では特に散乱を防ぎます。
棚の耐荷重は、見た目だけでは分かりません。水1Lを約1kgとして合計し、家具や床の説明・住宅条件を確認します。無理に一段へ集めず、複数の場所へ分けます。
割れやすい瓶は、停電中のけがや避難の妨げになります。可能なら破損しにくい容器を選び、瓶を備える場合は低い箱へ入れ、素手で片付けないための手袋も準備します。
収納を見直す際は、家具自体の転倒防止も確認します。中身だけを低くしても、棚全体が倒れれば備蓄を取り出せず、避難経路をふさぐ可能性があります。
DISTRIBUTE
被害を想定して、2〜3か所へ分散
キッチンが家具転倒や火災で使えない、1階が浸水するなど、一部に近づけない可能性があります。寝室、玄関収納、ベッド下などへ分け、家族で場所を共有します。

分散先は、同じ被害を受けにくい場所を選びます。すべてを一階の床近くへ置くと浸水で失う可能性があり、すべてをキッチンへ置くと家具転倒や火災で近づけないことがあります。
寝室には夜間の最初の行動に必要な水、ライト、履物を置きます。玄関には持ち出し用、キッチンには日常で使う食品というように、その場所で最初に必要な物を少量ずつ組み合わせます。
ベッド下収納は空間を使いやすい反面、浸水、湿気、ほこりに注意します。食品や衛生用品は密閉し、ベッドが変形して引き出せなくなる可能性も考えて、重要品を一か所へ集中させません。
家族へは、細かな商品一覧より先に場所を共有します。停電中でも『寝室の下段』『玄関右の箱』と伝わる名称を決め、収納図や写真を残すと探しやすくなります。
分散した後は、数量の重複や数え漏れが起きやすくなります。場所ごとに水何L、食料何食、トイレ何回と記録し、合計が計算結果を満たすか確認します。
MANAGE
箱の外から中身と期限が分かるように
見えない場所へしまうほど、存在と期限を忘れます。品目、数量、最も近い期限を書いた一覧を外側に付け、半年ごとなど見直す日を決めます。
箱の表示には、すべての商品名を書かなくても構いません。水、食料、トイレなどの分類、数量、最も近い期限、次回確認日があれば、開けずに優先順位を判断できます。
一覧を更新した人しか分からない記号は避けます。家族が同じ単位で読めるよう、水はL、食料は食、トイレは回、ボンベは本に統一します。
確認日は、食品の期限だけでなく、収納の安全も見ます。家具の固定が緩んでいないか、通路へ物が増えていないか、家族が取り出せる位置かを再確認します。
SMALL SPACE
狭い家では、普段使う物を備蓄にする
専用の非常食だけで7日分を置くのが難しければ、普段の水、パックご飯、缶詰、レトルトを少し多めに持ちます。収納に入る上限を先に測り、不足の大きい品目から配置します。
収納が少ない家では、専用の長期保存品だけで埋めるより、普段食べる食品を少し多く持つ方法が向いています。日常用ならキッチンの既存スペースを使え、期限前に消費しやすくなります。
最初に収納寸法を測り、置けるケース数や箱数を把握します。商品を買ってから入る場所を探すのではなく、空間へ合わせて容器サイズや購入単位を選びます。
家具を新しく増やす場合も、転倒や避難動線への影響を考えます。背の高い棚を追加して容量を増やすより、ベッド下や既存家具の下段を整理するほうが安全な場合があります。



