DAILY LIFE
普段の1日を、食事・薬・介助に分けて書き出す
高齢者と一括りにせず、食事の硬さ、飲み込み、必要な水分、服薬、排泄、移動を確認します。本人が一人でも使えるか、介助者が必要かも重要です。
- 11日の食事を記録
量、硬さ、とろみ、間食、飲み物を確認します。
- 2薬とケアを記録
服用時刻、医療用品、入れ歯や口腔ケアを確認します。
- 3日数分へ換算
3日分を確保し、可能なら7日分へ増やします。
記録は特別な様式でなくても構いません。起床から就寝までをたどり、食事、飲水、服薬、排泄、移動、口腔ケア、医療機器の使用を順に書くと、食品以外の不足が見つかります。
本人が一人で開けられる容器か、文字を読めるか、重い水を持てるかも確認します。数量が十分でも、ふたが硬い、説明が小さい、高い棚にあると、実際には使えない備蓄になります。
介助する家族が不在になる可能性も考えます。近隣の支援者や訪問介護の担当者と共有できる範囲で、必要な介助、連絡先、備蓄場所を分かるようにしておきます。
3日分と7日分では、薬や衛生用品の準備方法が異なる場合があります。自己判断で薬を余分にためず、災害時の処方や保管について、平時の受診時に医師・薬剤師へ確認します。
FOOD
食べ慣れた、やわらかく開けやすい食品を中心に
おかゆ、やわらかいレトルト食品、スープ、栄養補助食品などを、普段食べられる量で用意します。乾パンなど硬い食品だけでは食べられない場合があります。
食品は保存期間より先に、本人が安全に食べられるかを確認します。普段おかゆを食べる人へ硬い乾パンだけを用意しても、災害時の一食として数えることはできません。
やわらかい食品でも、粒の大きさ、粘り、とろみは商品によって異なります。介護食品の区分や製品表示を確認し、普段の食形態に近い物を試してから備蓄します。
食欲が落ちたときに取りやすい栄養補助食品は便利ですが、持病や服薬との関係、糖分・塩分などに注意が必要な人もいます。治療上の制限がある場合は専門職の助言を優先します。
温めると食べやすい食品は、加熱できない場合にも食べられるか確認します。湯せん時間が長い食品ばかりにせず、常温でも食べられる物を最初の食事分へ入れます。
水分を取りにくい人は、飲み物の種類、温度、とろみなどに個別の配慮が必要です。一般的な水の必要量だけで判断せず、普段の介助方法を家族間で共有します。
本人が一度に食べ切れる量を選ぶと、開封後の保存が難しい状況でも廃棄を減らせます。
MEDICINE
薬そのものと、正確な情報を一緒に持つ
薬の備えは自己判断で増減せず、主治医や薬剤師に相談します。お薬手帳、処方内容、病名、緊急連絡先の控えを防水できる袋へ入れます。
- 常用薬・医療機器・予備電源
- お薬手帳や処方内容の控え
- 眼鏡・補聴器と交換電池
- 入れ歯ケース・洗浄用品・口腔ケア
- 大人用おむつ・清拭用品・処理袋

薬は名称だけでなく、用量、服用時刻、何のための薬かが分かる情報を残します。薬そのものと情報を別々に持てるようにすると、一方を紛失した場合にも受診先へ説明しやすくなります。
冷所保存が必要な薬や、電源を使う医療機器がある場合は、一般の備蓄箱だけでは対応できません。停電時の保管、予備電源、避難先について医療機関や機器提供者へ確認します。
眼鏡、補聴器、入れ歯は、生活と意思疎通に直結します。予備電池、ケース、洗浄用品をまとめ、夜間でも本人や介助者が取り出せる位置へ置きます。
口腔ケアは、食べることや健康を保つうえで欠かせません。断水時に使える歯みがき用品や口腔用ウェットティッシュなど、本人が普段使える方法を選びます。
お薬手帳の控えは更新が必要です。処方が変わった受診後に古い一覧を残さないよう、写真やコピーを差し替え、緊急連絡先も定期的に確認します。
ACCESS
高い棚を避け、本人が取れる位置へ
重い水や備蓄箱を高い場所へ置くと危険です。普段過ごす部屋から近く、停電時でも分かる位置へ分散します。避難時に持ち出す物と在宅用を分けると取り出しやすくなります。
床に近い場所は重い物に向きますが、深くかがめない人には取り出しにくいことがあります。本人の動作を実際に確認し、水を小分けにする、引き出しへ取っ手を付けるなど調整します。
避難経路へ備蓄箱を置かず、杖や歩行器で通れる幅を保ちます。地震で扉が開かなくなる可能性もあるため、一つの戸棚だけに重要品を集めないようにします。
夜間の停電を想定し、ベッドから手の届く場所に眼鏡、ライト、履物、連絡手段を置きます。大量の在宅備蓄とは別に、最初の行動に必要な物を小さくまとめます。
SUPPORT
支援者と内容・場所を共有する
家族、介護者、近隣の支援者と、備蓄場所や服薬情報を共有します。自治体の避難支援制度や福祉避難所についても、平時に最新情報を確認してください。
支援者へ共有する情報は、本人の同意とプライバシーに配慮します。そのうえで、緊急時に必要な介助、服薬、連絡先、避難時に持つ医療用品を簡潔にまとめます。
自治体の制度や避難所の受け入れ条件は変わることがあります。登録しただけで安心せず、年に一度など時期を決め、連絡方法と最新の避難先を確認します。
家族が遠方にいる場合は、災害時の連絡方法と連絡できないときの行動を決めます。電話以外の手段、近隣で頼れる人、集合場所を共有し、備蓄場所も伝えます。



